にっぽん巨木探訪 その1

天気のいい日曜日。
巨木を探しに、富士山をぐるっと一周してきました。

最初の目的地は、静岡県と山梨県の県境に位置する「篭坂峠」。
「大洞山」へ向かう道のりを、てくてくと歩いていきました。
冬の広葉樹林は、葉が落ちていてすっきりしています。
これまで、年中葉がついたままの針葉樹林を見る機会が多かったので、
すがすがしく、とても新鮮でした。

歩き始めてすぐに出会いました。
ブナの巨木です。
ガイドをしていただいた古川さん(ぶなのとも舎代表)曰く、
推定樹齢300年。

さらに進んでいくと、雪が見えてきました。
静岡市街地はとても温暖で雪なんて降らないから、雪景色は相当貴重。
雪に照り返される日の光は、辺りを静寂で包んでくれます。

途中、ねじれた木、立ち枯れた木、さまざまの木に出会いました。

氷がはって歩きづらく、結局山頂まではたどり着けませんでしたが、
頂上をめざすのではなく、過程を楽しむ山歩きは
いろいろな発見を与えてくれる気がします。

ひとまず下りて、次に向かったのは「青木ヶ原樹海」。
自殺の名所として有名ですが、入ってみて驚きました。
神秘的。「もののけ姫」の世界でした。

ゴツゴツした地面は、1000年以上前に噴火した火山の溶岩が流れてできたもの。
根が地表に出ていてグロテスクですが、
ダイナミックというか、生命力を感じます。

基本的にヒノキなどの針葉樹林ですが、
日がしっかりと地面まで入らないために、
苔が青々と茂って、それはもう美しい情景でした。

この溶岩を抜け出ると、またも巨木が待っていました。
こちらも、ブナ。
先ほどのブナとは異なり、若々しく、
ブナ特有の斑点模様も見られます。

巨木探訪のつもりで行きましたが、
一日を通じて、広葉樹林、針葉樹林の違いを肌で感じることができました。
一口で森といっても、そこに生えている木々の種類で
人の感情というか感じ方がこれほどまでに違うのか、と。

山を散策する楽しみを知ってしまったので、
これからも「ニッポン巨木探訪」と銘打って
いろいろ行ってみたいと思います。

尚、こういった山歩きに興味がある方は、
素敵なガイドさんをご紹介しますので、
お気軽にお問い合わせください!