梅雨時

入梅のころとなり、雨の日が続いております。
ヒノキクラフトのある静岡市も、来週には梅雨入りとなるのではないでしょうか。
これからしばらくジメジメとした日々が続きますが、
梅雨が終われば夏本番の時期が訪れますので、みなさま、お体を大切にお過ごしください。
湿度の高いこの梅雨時、無垢の木たちは
水分をたくさん吸って身体をめいいっぱいに広げます。
一年の中で最も木が「膨らむ」時期でもあります。
「無垢の家具造り」は、この木の伸縮作用を考慮し、
日本の四季に対応出来る構造体でなければなりません。
引出の裏側を見ると、内部の構造をのぞくことが出来るのですが、
ちょっとだけ構造体を教えちゃいますと、
このように、底板の伸縮に対応できるよう、適正な隙間を取ってあるのです。
梅雨時に底板が膨らんでも、この隙間で対応できる構造となっているのですが、
膨らむことだけを考えてもダメなのです。
日本には「四季」がありますから。
冬場の乾燥する時期に、木が縮む事も考慮した隙間寸法でなければなりません。
長年の経験を生かして算出された、適正な寸法。
家具を作る時期によっても、一年の気候を予測して、その時に合わせた寸法で制作します。
「無垢の家具造り」は、こういった見えない細部への「木(気)づかい」が重要なのです。