100万人のキャンドルナイト
去る12月21日(日)の冬至の日、
「100万人のキャンドルナイト in清水」に行ってきました。
「NPOまちづくり考房SHIMIZU」主催によるもの。
文化人類学者の辻信一さんの講演の後、食べ物を持ち寄って
キャンドルの灯りだけで夜を一緒に過ごしましょう、というイベントです。
清水市は、静岡市と合併して今は清水区になっていますが、
その駅前商店街の空き店舗を貸し切って行われました。
詳細はこちら。
http://candle.eshizuoka.jp/
パーティーは、こんな感じ。
ポットラックパーティーと呼ばれ、
それぞれが作ったり買ったりしてきた食べ物をシェアし合います。
(今回、ドーナツやベーコンを作ってきた方は、あっという間に人気者になりました。)
大切に、残さず食べるのも、掟。
この「キャンドルナイト」の呼びかけ人である辻信一さんも、
一緒にパーティーに参加されました。
正直、パーティーという言葉に腰が引けてしまう性格ですが、今回はちょっと違いました。
キャンドルの灯りを点すと、そこだけ時間が止まったような、
ゆったりとした空気が流れはじめます。
想像力というのか親密感というのか。
日ごろなかなか体験できない感触が体全体を覆って、
そこにいるだけで居心地がいいのです。
たったこれだけのことで、こんなにも心地よくなれるのかと。
(火の元には要注意ですが!)
そして、この辻信一さんという方。
「スロー」を合い言葉に環境文化運動を進めている学者さん。
私たちが追い求めて来た「豊かさ」に疑問を呈し、
「幸せ」について考えるきっかけを、多くの人に与えてくれています。
著書:「幸せって、なんだっけ?」ソフトバンク新書
わかりやすい言葉でスラスラと読めてオススメです。
「幸せ」なんていう言葉を使っていると、何となくくすぐったい気がしますが、
でも、一度立ち止まって、本気で考えてみるのはおもしろいかもしれません。
今年も、教育、環境、政治、経済。いろいろありました。
なんかへんだ、なんかおかしい、と思っているけど、
何が原因なのか、よくわかりません。
でも、自分の生活や価値観を顧みながら、こういう本と向き合って考えてみるのは、
有意義な時間になると思います。
まとまった休みのとれる年末年始に、
人間らしい、人間っぽい感覚をとぎすませてみようと思うのでした。