家具の夢
つい先日、お客様がふらりとお店に入ってこられて、二三こんな言葉を交わした。
「いつもここを通るんですけれどね、今日は思い切って入ってみました。」
「ありがとうございます。」
「ああ、すごくいい香りね。」
「ありがとうございます。」
「いいですね、夢があって。」
「‥‥ありがとうございます。」
「娘と孫を連れて、また来ます。」
そう言ってお客様が帰られたあと、しばらく頭から離れない言葉があった。
「夢」。
このお店に入った瞬間に感じてくれた「夢」って、なんだろう。
思うに、ひとつには、家具からイメージされる、新しい生活への夢。
テーブルを囲んで、わいわいがやがや楽しむ風景だったり、
ソファにゆったりと身を寄せて、リラックスしている様子だったり、
机に向かって、子どもが一生懸命何かに向かっている姿だったり。
使い手としての、夢。
もうひとつは、このヒノキクラフトがもっている、家具づくりへの夢。
こういう家具があったら楽しいだろうな、とイメージを膨らませながら
企画書を書いたり図面をひいたり。
アイデアを出しながら、ひとつひとつをカタチにしていく喜びが確かにあって、
それがプロダクトを介して伝わる。
つくり手側の、夢。
ヒノキクラフトのお店や家具から、
前者だけでなく、もし後者も感じ取ってくれたら、
それはメーカーとしてものすごく幸せなことだな、と。
それから、そんなふうに家具づくりを、お客様と一緒に楽しめたらな、と
ふとそんなことを感じました。
![青葉シンボルロード](https://blog.hinokicraft.jp/wp-content/uploads/2021/09/import/blog_import_612dad133a939.jpg)
お店の前を横切る青葉シンボルロードは、今年もイルミネーションでにぎやかです。
毎年当たり前のように行われているこの事業も、
誰かが夢をのせて企画して、誰かがこの道を歩きながら夢を描いているのかと思うと、
また普段と見え方も違う気がします。
イルミネーションは、来年の2月14日(日)まで。