土壁

っていうのがどういうものかは、
だいたい見てわかる。

素朴でどっしりしていて、あったかい質感。
昔いじった、紙粘土みたいな。

今成邸(設計:齊藤祐子さん)の内壁。

ベーハ小屋(栃木県益子)の外壁。

でもこの土壁に
田んぼの土が使われていたということは、
ちょっと知らなかった気がする。

稲を刈って米を収穫し、
残った藁(ワラ)と土、水を混ぜて発酵させる。
日本の家の壁は古くから、そうやってつくられてきた。らしい。

土を育てて、食と住まいを得る。
そしてまたいつかは、土に還る。

すべては自然の流れの中で、何一つ無駄がなく、
シンプルで、つじつまが合っていた。

気持ちのいい風が吹くこの季節、
あちこちで収穫の時期を迎えています。