くつぬぎ文化

日本人は外へ出ると、必ず靴をはきます。
駅でも、職場でも、学校でも、デパートでも。
たいてい靴をはいています。

で、必ず脱ぐときがあります。
当たり前だけど、「おうち」です。住まい。

これは、日本では古くから
住まいを神聖な場所だととらえてきたからだといわれています。
外が「俗」であれば、住まいは「聖域」。
だから、外との関わりがいちばん直接的である靴を、
家に入るときに脱ぐそうです。
儀式、に近いですね。

それに、家中靴をはいて生活すると、
どうやら日本の風土では
高温多湿な夏の季節、「水虫」になる危険性が高いのだそう。

習慣っていうのは、もとを辿れば必ず理由があって、
つじつまが合っているというか。
昔から今の時代まで、ホントにつながっているんだなと実感します。

で、そういうことを意識したわけではないのですが、
ヒノキクラフトのショップでも、この「くつぬぎ」をお願いしています。

そもそも家具は、家の中で、くつを脱いで使うものですから。
スリッパもご用意していますが、素足(とか靴下)でお入りいただいても結構です。

椅子などは、素足のままでお試しいただければ、
より正確なサイズ合わせをしていただけます。
靴で座ったときはちょうどよかったけど、素足だと合わなかった、
というお話も聞いたことがあります。

実際にお使いいただくシーンで、手に取ってご覧ください。

それから、杉の床。
最近、床材に無垢の木を使う方は増えていますが、
自然素材の心地よさを、実際に触れてお試しいただければ幸いです。

*ちなみに土間は、コンクリートに小粒の玉石を混ぜてあります。
はじめはコンクリートだけにしようという計画だったのですが、
のっぺりしてしまうので、思い切って混ぜたらこれが正解。
和的な手法ですが、意外にもポップな感じに仕上がりました。